【トランスジェンダー】中村中さんの音楽・経歴やカミングアウトの葛藤

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役者やシンガーソングライターとして活躍されている中村 中(なかむら あたる)さんについて調べてみました。

中性的な美しい歌声で多くの方から支持を得ている中村さんですが、これまでたくさんの葛藤があったそうです。

その大きな要因として、自身がトランスジェンダーであると公表されている点があります。

戸籍上の性別は男性精神的には女性、現時点(2023年3月時点)で性転換手術はされていないとのことです。

では中村さんの経歴とあわせて、どのような葛藤があったのか見ていきましょう!

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目次

中村中さんのプロフィールと活動の歴史

中村中さん
出典:日刊SPA!
名前(本名)中村 中(なかむら あたる)
生年月日1985年6月28日
年齢37歳(2023年3月時点)
出身地東京都墨田区
職業歌手・作詞作曲家・役者
所属事務所ボールドハート

歌手として

中村さんの歌手としての主な楽曲や出演について、ほんの一部ですが以下のとおりです。

2006年:シングル「汚れた下着」でデビュー

2006年:2ndシングル「友達の詩」発売時にトランスジェンダー公表

2007年:第58回NHK紅白歌合戦に「戸籍上男性の歌手として初めて紅組側で出場」

2010年:4thアルバム「少年処女」で第52回輝く!日本レコード大賞優秀アルバム賞受賞

作詞・作曲家として

楽曲提供を行っている方々は以下のとおりです。

AAA、STARDUST REVUE、一青窈、岩崎宏美、研ナオコ、八代亜紀、藤あや子、戸田恵子、大竹しのぶ、など

役者として

中村さんが出演されている作品のほんの一部ですが、主な出演作品は以下のとおりです。

2006年:ドラマ「私が私であるために」に性同一性障害の役柄で出演

2014年:舞台 中島みゆき 夜会「橋の下のアルカディア」に豊洲天音・すあま役として出演

2019年:映画 「ジャンクション29」に白鳥司織役として出演

トランスジェンダーとしての葛藤と社会的課題

中村さんは2006年にトランスジェンダーであることを公表されました。

当時、トランスジェンダーという呼び方は一般的ではなく、「性同一性障害」と呼ばれていました。

中村さんは当時の公表のことを振り返り、「望まれたカミングアウトではなかった」とのことです。

デビューの際、中村さん自身は「セクシュアリティの公表はしたくなかった」とのことです。

そのため、当初は公表を拒んでいたようですが、「カミングアウトしないと売らないよ」という言葉を投げかけてくる方もいたとのことです。

まだまだトランスジェンダーについての理解が無い時代で、難しい選択を迫られた中村さんは冷静な判断ができなくなったきたそうです。

脅しのような言葉に屈してしまった中村さんは、なし崩し的にカミングアウトしてしまったようです。

そのことについて、中村さん自身は「紅白で私の心は死んだ」という表現をされています。

中村さんは紅白出演の際に以下のようにスタッフにお願いされていたそうです。

「セクシュアル・マイノリティ」に勇気を与えるために歌っているみたいな言い方は、私の気持ちと違うので絶対やめてください。

歌うこととトランスジェンダーであることは全くの別ものであり、中村さん自身としては一人のアーティストとして評価されたかったと考えられます。

一方、トランスジェンダーを公表することで、同じ気持ちのファンの心に刺さったという事実もあり、自身の意図しない方向で世間に評価されてきたことについて葛藤もあったようです。

中村中さんの音楽に込められたメッセージとファンの支持

中村さんは昭和歌謡をルーツに、中性的な声色でありながら力強さを感じるボーカル、なかなか言葉にできない感情や人間の内面を映し出す歌詞など、様々な魅力に溢れた音楽性をお持ちです。

2017年には以下のように自身の音楽について語られています。

誰に聴かせる訳でもなく、作るものもあるにはあるんですよ。だけど、アルバムを作ろうというときには外しちゃったりします。テーマと合わなかったり。例えば『少年少女』以降に関して話すと、私は10代の頃、世の中にまったく関心がなくって自分のことで精一杯でした。デビューしてからも、世の中と(自分が)繋がっているんだという気持ちがなかったんですね。でも……2011年に東日本大震災が起きて。誰とも繋がろうとしない人間の歌なんていらないだろうって思ってね。それで、なにか……歌を届けるなら、それを聴いて………傷を癒せるかどうか分からないけど、どこかに開いちゃった穴の代わりに、歌を聴いてくれている一瞬でもなれるような歌じゃないとな、と思うようになって。

立場の強い人に凄まれて、本当は嫌なのに「いいえ」といえなくて。そのまま「いいえ」が答えなんだと思われて、本当のことをいえなくて苦しい思いをしている人がいたとします。私は、その人がまだいい返せないでいる“言葉”を、書きたかったりするんですよね。

引用:SPICE

そんな音楽性について、Twitterではファンの方々から以下のようなコメントが残されています。

https://twitter.com/izanamicha_n/status/1633273299231985664

2019年に開催された東京レインボープライドのライブステージで以下のようにコメントされています。

人生は「その人用」の人生がある。周りにとやかく言われるようなものではないと思う。恋愛や色々なことを諦めないといけないと思って生きてきたけど、「諦めなきゃいけないというのは古いわね」と言われるような時代がやってくるということを祈っています。だからみなさんも幸せになることを諦めないでください。

まとめ

中村さんはLGBTQの人達に対する固定観念や偏見についても語られており、「男らしさ」や「女らしさ」のような「LGBTQらしさ」の押し付けも感じられているそうです。

歌手・作詞作曲・役者として活躍されている中村さんですが、その裏には計り知れない葛藤があることが分かりました。

今後ますますLGBTQについての理解は高まっていくと考えられますが、当事者の息苦しさがなくなることはまだまだ遠そうです。

今後の中村中さんの活躍にも期待していきましょう!

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