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2012年   3月 4日 稲嶺進名護市長が市民に訪米報告
  浦島悦子
  写真 友人の鈴木雅子さん
辺野古アセスの近況のご報告
地元の市長のアメリカでの訴えに手応え
私たちの「苦渋の選択」を政府は良いように利用
 稲嶺進名護市長は2月6〜11日の日程で、「辺野古基地建設反対」を訴えるために米国・ワシントンを訪問。その訪米報告会が27日夜、名護市民会館大ホールで開催されました(主催:名護市)。名護市民だけでなく県内各地から駆けつけた人々が、稲嶺市長及び同行した玉城デニー衆議院議員(民主党。名護市を含む沖縄3区から選出)の報告に耳を傾けました。

 最初に報告した稲嶺市長は、訪米の目的について「一昨年の市長選から2年、市民に約束した『海にも陸にも基地を造らせない』意思を貫き通してきたが、その傍らで日米両政府は改めて辺野古へのV字案を確認。たくさんの大臣が『理解を得る』ためとして沖縄入りしたが、名護まで来た人は一人もいない。どうやら嘉手納あたりに大きなバリアがあるらしい」と笑いを誘い、「日本政府の頑なで強引な姿勢が変わらないので、軍転協(沖縄県軍用地転用促進・基地問題協議会。沖縄県及び31市町村で組織)として初めて『県内移設反対』を決議した。訪米も軍転協としてやろう、と提案したが、かなわないまま押しつけられてくる危機感を感じたので、単独でも行かなければならないと思った」と述べました。

 「2月のワシントンはとても寒いと聞いていたが、内側の熱いものと、過密スケジュールで寒さを感じる暇はなかった」と、7、8、9日の三日間にわたって国務省・国防総省、米国連邦議会(上・下院)議員や関係者(軍事委員会、歳出委員会、財務委員会、外務委員会)、シンクタンク等、計20人と会談し、講演会や記者会見を行ったことを報告。「地元の市長が来たということで関心はとても高かった。基地建設反対の理由として、自然環境の保全、米軍基地の加重負担、県内の政治状況の変化、を訴えた」

 「これは日本国内の問題ではないか、要請先が違うのではないか、という反応もあったが、それに対しては、1609年の薩摩侵攻以来、武力による廃藩置県、沖縄を切り離した日本の独立、沖縄の日本復帰をめぐる裏取引など、沖縄を犠牲にすることで繁栄を享受してきた日本による構造的差別が今もずっと続いており、基本的人権、民主主義の問題として捉えて欲しいと訴えた」「米国側は、基地が沖縄に集中しすぎていることに理解を示した。米国では普天間基地の問題を日本国内とは別次元で問題にしている。海兵隊の抑止力とか沖縄の地理的優位性とか、野田政権が根拠として呪文のように繰り返していることは、全く問題にしておらず、財政問題が大きな比重を占めていることがわかった。日本の動きより米国の動きが一歩も二歩も進んでおり、抑止力論もパッケージ論も根拠を失っていることを実感した」

 「地元の市長が初めて、顔と顔をつきあわせて生の声で訴えることによって理解を深めることができ、当初の目的を達成したと思う」と語り、「米国内での理解者を増やしていくために、今後も情報を届ける必要がある」と結びました。

 玉城デニー議員は、「昨年4月、政府の沖縄・北方特別委員会の理事としてワシントンに行った際に、地元の声を届ける必要を感じたので、稲嶺市長の訪米の意思を聞いて、その実現に尽力し、同行した」と前置きし、「沖縄の基地問題は米国の全体予算の削減から来ており、沖縄の民意をもって米国と交渉すれば解決できるものだ。米国務省・国防総省の担当審議官は訪日しているのに、日本政府は動きたくない。対中国・北朝鮮で、米国は海兵隊を沖縄に置き続けるより、短期ローテーションでグアム、ハワイ、オーストラリア、将来的にはフィリピンやシンガポールにも回したいと思っている。今回の訪米で、日米に加え沖縄も交えて議論すべきだという意見に賛成してくれる人もいた」と語りました。

 その後、会場から多くの質問や労いの言葉が寄せられました。ある県内大学生は「日本とアメリカの認識の違いはどこから来るのか。日本と沖縄の主張の違いをアメリカはどう捉えているのか」と質問。稲嶺市長は「米国で、日本には軍事専門家がいないと言われた。日本とはまともに話ができないということではないか。5年の間に首相が6〜7人、防衛大臣が9〜10人も替わるような国とまともに話ができるわけがない。日本は米国に対して情報提供していない。米国に対しても本土に対しても、正確な情報を提供していくことが必要だ」と答えました。

 十区の会の渡具知智佳子さんは「なぜ日本政府は辺野古にこだわり、ストーカー行為を続けるのか」と質問。それに対して、玉城議員は「利権のたらい回しがあるからだ」と答え、稲嶺市長は「これまでの沖縄県知事や名護市長が『苦渋の選択』をやってきたことが、誤ったメッセージを送り、政府に期待を抱かせた」と述べました。
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