ホーム もどる
2009年 12月17日 テーマ 鳩山首相へのてがみ
    浦島悦子
内閣総理大臣     鳩山由記夫 さま

私たち、十区の会のみんなで、鳩山首相に直接お手紙を書かせていただきました。
私も、この手紙を送らせて頂きました。
もう、着いていると思うのですが、お読み頂けたでしょうか。



内閣総理大臣
鳩山由紀夫さま

 「鳩山さん、私たちの希望の芽を摘まないで…!」
 それが現在の私の正直な気持ちであり、心からの祈りです。

 私は沖縄在住20年の日本人ですが、豊かな自然の中で子育てしたくて住んだ場所が米軍基地のターゲットとされ、この13年間、地元住民の一員として基地建設計画に翻弄される苦しみをともにしてきました。

 私の住む名護市東海岸・二見以北は、大浦湾に面した静かで自然豊かな地域です。山がちで耕地が少なく、これといった産業もないために人口が流出し、過疎化に悩んできました。そこにつけ込むように持ち込まれた基地建設(普天間飛行場移設)計画に対し、地域は一丸となって反対に立ち上がりましたが、地域住民をはじめ名護市民が心血を注いで表明した「基地反対」の市民意思(名護市民投票の結果)が、日本政府の圧力に負けた当時の名護市長によっていとも簡単に踏みにじられて以降、私たちは、いくら声をあげても自分たちの声が政治に届かない無力感を味わわされてきました。

 権力に逆らっても無駄という絶望感に加え、防衛省予算で学校や公民館、診療所などが次々に改築あるいは新設され、地域振興という名目の補助金が注ぎ込まれるにつれて、地域には基地問題へのタブーが生まれ、住民が本心を語れない重苦しい雰囲気が漂うようになりました。貧しくとも助け合い、築き上げてきた温かで緊密な人間関係・共同性はズタズタにされ、集落自治は侵食される一方です。

 過疎の解消、地域興しを住民誰もが望んでいますが、地域興しは住民の心がひとつにならなければ達成できません。それを阻んでいるのは、私たちの誰一人望まなかったのに降って湧いた災いのように持ち込まれた新基地建設問題なのです。二見以北の4小学校がこの4月から1つに統合され、3校が廃校になった事実は、基地がらみのお金や「振興策」が決して地域を振興などしないことを象徴的に示しています。

 太古の昔から地域住民の暮らしと文化を支えてきた海・山の自然を壊し、巨大軍事要塞とも言われる新基地がもし造られれば、この地域に住み続けられるのか、地域住民は不安におののいています。そして何よりも、基地は建設されない前から既に多大な精神的被害を与え、地域を破壊しているのです。基地問題という重しを取り除かない限り、私たちの地域に未来はありません。

 この度の衆議院選挙で民主党が圧勝し、沖縄では、4選挙区全てにおいて自公の候補者が落選するという沖縄の国政選挙史上初めての状況が出現したことは、基地問題をはじめ長年にわたって沖縄を差別・愚弄し続けてきた自公政権に対し、もうこれ以上我慢できないと県民が「ノー」を突きつけたのだと理解しています。

 私たちの地域に基地を押しつけてきた自公政権が崩壊し、全選挙区で新基地建設に反対する議員が選出されたことは、私たちにとって何ものにも勝る喜びであり、大きな希望を与えるものでした。

 新政権なら私たちの悲願を実現してくれるという熱い期待はしかし、政権発足前後から、民主党が選挙前に主張していた「県外・国外移設」のトーンを弱め「県内」に軸足を移すにつれて、次第に不安に変わりました。関係閣僚のバラバラの言動、米国の脅しなど、日々の報道に一喜一憂させられ、「疲れた」「自民党に翻弄されていたのと同じ」「期待させた分だけ(自民党より)罪が重い」「何のための政権交代だったのか」など、地域にはため息や怒りの声が満ちています。

 それでも、私たちはまだ希望を繋いでいます。米国の言い分だけでなく、社民党など連立政権内部の意見、県民の意思(それが「県内移設反対」であることは、首相もよくご存じだと思います)を充分に検討して結論を出すとされているあなたの方針から、必ずや、日本国民である沖縄県民の期待を裏切らない結論が導き出されることを信じています。

 辺野古に移設しなければ日米関係が壊れるかのような論調が幅をきかせていますが、自公政権が作ってきた従属的な日米関係を、新しい対等な関係に作りかえるというあなたの公約に照らせば、辺野古合意を見直すことは新たな未来を切りひらく、その幕開けでこそあれ、何ら非難されるべきことではありません。

 私たちは何かが欲しいと言っているのではありません。これまで通り自然の恵みに支えられて、静かに、仲良く暮らしていきたいと願っているだけです。この、ごくささやかで当たり前の願いを実現することが、どうしてこんなにも難しいのでしょうか?

 鳩山さん、どうか、私たちの上にのしかかる「基地問題」という重しを取り除いてください。私たちのささやかな希望の芽を押し潰すのでなく、その芽を育て、華やかでなくてもいい、小さな花を咲かせてください。

 私たちの思いがきっとあなたに届くことを信じています。

 末筆になりましたが、内閣総理大臣という激務の中、ご健康にはくれぐれも留意され、国民のための政治を行ってくださいますよう、心よりお祈りし、お願い申し上げます。


2009年12月11日

みなさん! 10区の会がめげないよう、 応援をおねがいします。
郵便振替 01730-9-9673 ヘリ基地いらない二見以北10区の会