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2009年  9月12日 テーマ 衆院選と普天間飛行場移設 重荷取り除き地域に未来を
    浦島悦子
衆院選と普天間飛行場移設
重荷取り除き地域に未来を
2009年9月10日付け 琉球新報 ”論壇”掲載分
 今回の衆議院選挙において、沖縄の全選挙区で米軍普天間飛行場の県内移設に反対する議員が選出されたことは、この13年間、降って湧いた災いのような移設問題に翻弄されてきた私たち名護市東海岸住民にとって、何ものにも勝る朗報であった。自民党に代わって政権の座に着く民主党が、私たちの上にのしかかっているこの重荷をほんとうに取り除いてくれるのかどうか、私はまだ不安を持っている。民主党本部は県外・国外移設を主張してはいるものの、それをマニフェストに入れず、未だ曖昧な姿勢が見られるからだ。

 私の住む名護市東海岸二見以北は、大浦湾に面した静かで自然豊かな地域である。山がちで耕地が少なく、これといった産業もないために人口が流出し、過疎化に悩んできた。そこにつけ込むように持ち込まれた基地建設計画に対し、地域は一丸となって反対に立ち上がったが、地域住民をはじめ名護市民が心血を注いで表明した「基地反対」の市民意思(名護市民投票の結果)が権力者によっていとも簡単に踏みにじられて以降、私たちは、いくら声をあげても自分たちの声が政治に届かない無力感を味わわされてきた。

 権力に逆らっても無駄という絶望感に加え、防衛省予算で学校や公民館、診療所など次々に改築あるいは新設され、地域振興という名目の補助金が注ぎ込まれるにつれて、地域には基地問題へのタブーが生まれ、住民が本心を語れない重苦しい雰囲気が漂うようになった。貧しくとも助け合い、築き上げてきた温かで緊密な人間関係・共同性はズタズタにされ、集落自治は侵食される一方だ。

 過疎の解消、地域興しは住民誰もが望むところだが、地域興しは住民の心がひとつにならなければ達成できない。それを阻んでいるのは、私たちの誰一人望まなかったのに持ち込まれた新基地建設問題なのだ。二見以北の4小学校がこの4月から1つに統合され、3校が廃校になった事実は、基地がらみのお金や「振興策」が決して地域を振興などしないことを象徴的に示している。

 太古の昔から地域住民の暮らしと文化を支えてきた海・山の自然を壊し、巨大軍事要塞とも言われる新基地がもし造られれば、この地域に住み続けられるのか、地域住民は不安におののいている。そして何よりも、基地は建設されない前から既に多大な精神的被害を与え、地域を破壊していることを知って欲しい。基地問題という重しを取り除かない限り、私たちの地域に未来はない。新政権に私たちの悲願が届くことを祈っています。
みなさん! 10区の会がめげないよう、 応援をおねがいします。
郵便振替 01730-9-9673 ヘリ基地いらない二見以北10区の会