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2019年 10月 7日 国の「違法」を許さない!住民の訴訟
第4回口頭弁論が行われました
  浦島悦子
  写真 豊里友行
国の「違法」を許さない!住民の訴訟
-第4回口頭弁論が行われました-
 沖縄県が行った「(辺野古新基地建設のための)埋め立て承認撤回」を、国民の権利を救済する制度である行政不服審査法を使って取り消した国土交通大臣の裁決は「違法」だと、裁決の取り消しを求めて辺野古・大浦湾沿岸住民16人が提訴した訴訟の第4回口頭弁論が、9月26日(木)午前10時半から那覇地裁で行われました。

 口頭弁論では毎回、原告の1人が意見陳述を行っていますが、今回は、新基地建設問題が起こった年に生まれ、いわばその渦中で育ってきた瀬嵩の渡具知武龍さん(22歳、琉球大学生)が意見陳述し、大浦湾の奥に位置する瀬嵩や、現在住んでいる宜野湾で生活する中で感じた米軍機の騒音、基地反対を続けてきた両親や民意を無視する国の姿勢に「不条理の中で育ってきた」「我慢の限界はとっくに超えている」と訴えました(渡具知武龍さんの陳述は下記)。

 沖縄防衛局が行政不服審査法を使って国交大臣に行った審査請求は違法だと主張する原告に対し、国側は、防衛局は沖縄県から「埋め立て承認撤回」という行政処分を受けたのだから一般国民と同じ立場だと反論していますが、原告代理人(辺野古弁護団)の高木吉朗弁護士は、行政不服審査法と地方自治法を用いて理路整然と国の主張を論破しました。

 国側は一貫して、原告には原告適格がない(法的に保護されるべき被害が明らかでない)と「門前払い」を主張しており、今回も、審査請求や裁決の違法性(本論)に入る前に「原告適格」の判断を出すよう裁判所に求めましたが、平山馨裁判長は、「原告適格」と「違法性」は合わせて判決を出す、として国の要請に応じませんでした。

 また、埋め立て工事の影響について、「原告個々人への具体的な影響が主張されていないので反論するつもりはない」という国に対し、裁判長は「原告適格については原告の主張の有無に関係なく、国の主張が提出されるべき」との認識は示しつつも、次回までにまずは原告の主張を待つとして、原告に主張を促しました。
次回口頭弁論は 
12月10日(火) 午後2時からの予定です。


裁判の事後集会で感想と決意を述べる渡具知武龍さん(那覇地裁前、城岳公園にて)

原告は地元住民ですが、国の違法は県民・国民みんなの問題です。傍聴してくださった皆さん
とともに「勝利をめざして頑張ろう!」と心を一つにしました。(那覇地裁前、城岳公園にて)
以下は 今回、意見陳述を行った渡具知武龍さんの意見陳述内容(要旨)です。
意見陳述要旨(渡具知武龍)
2019年9月26日
1 私は1997年6月21日生まれで,名護市字瀬嵩で生まれ育ちました。
  
  私たち家族が住む瀬嵩の集落は,すぐ前の国道の向こうが大浦湾という場所に位置しています。

  ですので,辺野古新基地ができれば,私たち家族は,毎日,基地を目の当たりにしながら生活することになります。


2 辺野古新基地が造られているキャンプシュワブには,これまでも,行き来するヘリコプターや 飛行機の騒音に悩まされてきました。オスプレイ以外の飛行機は,午後11時頃に飛ぶこともあります。訓練のためなのか決まって無灯火で飛行しているので,外に出て探しても姿は見えませんが,「ドドドドド…」という,地響きのようなとてもうるさい音がします。テレビが観られないほどの音量です。

  そのたびに,思わず外に出て「うるさい」と言いたくなります。実際,空に向かって「うるさい」と叫ばずにはいられないときもあります。

  飛ぶ曜日や時間帯は不規則で,少なくとも週に1,2日は飛んでいます。当然,これよりもっと多い週もあります。また,同じ日の朝に飛んで夜にまた飛ぶこともあります。

  突然,あの地響きのような音がするので,いつも咄嗟に「何かあったのか,大きな地震でも 起こるのか」という考えもよぎり,緊張しますし,イライラや不快感が大きいです。読書であろうと家事であろうと,とにかく何をしていてもその作業を続けることができません。

   1回の旋回時間は10分あるかないかですが,音がしなくなり,「行ったな」と思っていると,その10分後くらいにまた「ドドドドド・・・」という地響きのような音が聞こえてくるので,また集中できなくなって,作業を中断するということの繰り返しです。


3 私が今回の裁判に関わることにしたのは,私が現在通っている琉球大学のある宜野湾市は,その中央に普天間基地があり,私が下宿しているアパートや琉球大学の上を低空飛行でヘリや戦闘機が毎日何度も飛行します。

 その度に聞こえる爆音に「本当に落ちるのではないか」と身構えてしまいます。この日常が,辺野古に新基地が出来ることによって瀬嵩にいる家族だけでなく,名護にいる友人や知人にもたらされると考えるととても不安でなりません。

 辺野古に新基地ができれば,今まで以上にヘリコプターや飛行機の騒音に悩まされ,私たち家族が落ち着くこともままならなくなります。

 また,私の両親も今回の裁判で原告になっていますが,私は子どものころから,両親を含め沖縄の大人たちが基地反対を表明して選挙や県民投票などに尽力する姿を見てきました。しかし,国はこのような私たちの民意を無視して,私が生まれ育った地元の海を埋め立てて新基地を造ろうとしています。

 このような不条理の中で育ってきた経験と,基地ができることで生活が脅かされる不安にいてもたってもいられなくなり,私自身も今回の裁判に原告として加わることにしました。


4 裁判所に対するお願い
 この基地移設問題が持ち上がって20年以上経ちます。その間私たちは、当たり前の日常を奪わないで欲しい、この一点だけを訴えてきました。しかし一貫して私たちの民意を無視し続ける国の姿勢に私たちの我慢の限界はとっくに超えています。裁判所におかれましてはこのような国の主張の矛盾を裁判によって明らかにし、適切な判断を行って頂きたいと思います。
以上
沖縄タイムスさんが記事にしてくださいました。ありがとうございました。
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