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2010年  10月17日 「米軍普天間飛行場『県内移設の日米合意』の白紙撤回を求める」
意見書と決議を名護市議会が可決
  写真・文 浦島悦子
沖縄と日本の未来がかかる2つの選挙

名護市議選の勝利を県知事選へ
 「賛成の諸君の起立を求めます」名護市議会・比嘉祐一議長の声が議場に響いた。10月15日、名護市議会最終日。「米軍普天間飛行場『県内移設の日米合意』の白紙撤回を求める意見書」および同決議が17対9の賛成多数で可決された瞬間、傍聴席を埋めた市民から拍手が湧き起こった。議案提出議員たちの熱心な努力にもかかわらず全会一致はかなわなかったが、公明党2人を含む三分の二の議員が賛成した意義は大きい。

 意見書および決議は「(5月28日の日米共同声明は)県外移設を求める名護市民及び県民の…、頭越しに行なわれたものであり、民主主義を踏みにじる暴挙として、また沖縄県民を愚弄するものとして到底許されるものではない。……県民への差別的政策にほかならない」と厳しく指弾し、「激しい怒りを込めて抗議し、その撤回を強く求めるものである」と述べている。

 かねてから「議会と行政は車の両輪」と語っている稲嶺進市長は、「海にも陸にも基地はつくらせないという私の公約、思いをしっかりとうけとめていただいた。今後は議会と二人三脚で政府に訴えていける」と喜んだ。

 9月12日に行なわれた名護市議会議員選挙で稲嶺市政を支える与党が安定多数を獲得して圧勝したその勝利が目に見える形ではっきりと示された。13年間も続いてきた市長と市民、市議会と市民意思とのねじれ現象がようやく解消され、市長と市議会、市民が一つになって基地のない未来へ向けて歩み始めたのだ。名護市の歴史を画する決議であった。

 なお、同時に、「米海兵隊・垂直離着陸機MV22オスプレイの沖縄配備計画の撤回を求める意見書および決議」、名古屋で開催中の生物多様性第10回締約国会議に向けて辺野古・大浦湾の生物多様性の保全を求める「生物多様性の保全に関する決議」が、与野党を含む全会一致で可決されたことを付け加えておきたい。
10月15日、名護市議会で「米軍普天間飛行場『県内移設の日米
合意』の白紙撤回を求める意見書」および同決議が可決した瞬間
辺野古・大浦湾の生物多様性の保全を求める「生物多様性の保
全に関する決議」を提案する十区の会の東恩納琢磨さん(市議)。
以下採択された決議・意見書を資料として転載します。
10月15日 名護市議会第160回定例会 決議第7号

生物多様性の保全に関する決議
日本で唯一亜熱帯地域に属する沖縄県は、様々な生物をはぐくむサンゴ礁の海に囲まれ、世界的に貴重な動植物が生息していることで知られています。その沖縄県の中でも本島北部に位置する名護市の東部沿岸は、国際自然保護連合が絶滅危惧種としているジュゴンやアオサンゴをはじめ数々の希少動物が生息しています。近年の調査で、名護市東海岸の大浦湾には多数の日本初記録種の生息が確認され、今後、生物多様性地域の一つとして、保全のための戦略を策定していくことが求められています。

しかし現在、日本政府はアメリカ政府とともに、この名護市東海岸の辺野古崎・大浦湾に、埋め立て工事による新たな米軍基地建設を計画しています。

また、この計画に対して、国際自然保護連合からは日米両政府にジュゴン保護措置の勧告が出され、ジュゴン訴訟の行われたサンフランシスコ地裁からは米国防総省へ「国家歴史遺産保護法違反」の判決が出されるなど、国際機関、自然保護団体等より多くの批判が寄せられています。

日本政府は、生物多様性条約締約国会議・COP10 のホスト国として、生物多様性の消失による「損失を止めるべく新たな行動を開始し」、「COP10 を契機に開始される世界的な行動を,各国の先頭に立って実施していくことを約束する」(平成22 年9 月23 日、第65 回国連総会における生物多様性ハイレベル会合における前原外務大臣の発言)としていますが、今後は、その発言と自国の政策の整合性が求められます。

COP10 に参加されている皆さん、ぜひ沖縄県名護市に足を運び、名護市の貴重な自然と東海岸の大浦湾を見てください。そして、この海を守ることが生物多様性条約の締約国として求められる行動であり、生物多様性の保全を目的としたこの会議が、守られるべき自然を守る真に意義のある会議であるために、見解を示していただくとともに、広く地球規模から地域に至るまで協働すべきだと考えます。

よって名護市議会は、良識ある世界の市民とともに生物多様性を守るために行動していくことを決議します。

以上、決議する。

平成22 年10 月15 日
沖縄県名護市議会
あて先 :環境大臣、沖縄県知事、生物多様性条約締約国会議事務局(カナダ)、生物多様性条約第10 回締約国会議支援実行委員会事務局
10月15日 名護市議会第160回定例会 決議第8号

米海兵隊・垂直離着陸機MV22 オスプレイの沖縄配備計画の撤回を求める決議
米海兵隊は9月29 日「2011 会計年度海兵航空計画」を公表した。それによると、10 月1日に垂直離着陸機MV22 オスプレイの運用部隊を米ミラマー基地(米サンディエゴ)で発足させ、2012 年10 月に第561 中隊12 機を、2013 年4月に第562 中隊12 機を普天間基地に配備することを発表した。

オスプレイの普天間基地配備は2006 会計年度(米国)から盛り込まれてきたが、今回の2011 会計年度計画では初めて部隊名がつけられ、配備計画の具体性がますます明らかになっている。

オスプレイは、敵地へ遠征強襲作戦で海兵隊員や装備を輸送するのが主任務で、ヘリコプターのように垂直に離着陸も、固定翼のプロペラ機のように飛行できる高速強襲輸送機である。その特殊性ゆえに、試作機段階から今日まで墜落死亡事故等が多発し危険性が再三問題となっている。騒音も従来の比ではないことが指摘されている。

とくに今回の2011 計画では、普天間基地代替施設計画の遅れや中止された場合も想定し、米軍予算で普天間基地への駐機場建設や滑走路、路肩の整備などを計画していることも明らかになった。今緊急の課題となっている普天間基地の危険性除去に逆行する許しがたい計画である。

一方で日本政府はこれまで、米軍の既定方針であったオスプレイ配備計画を隠ぺいし、辺野古新基地問題での現行案(V字案)を前提として進められている環境影響評価(アセスメント)での飛行経路見直しなど一切を否定してきた。しかし、今年8月31 日発表された日米実務者会議の「辺野古移設報告書」において、岡田外相(当時)もオスプレイ配備を前提にしたものであることを認めざるを得なくなっている。

このことから、オスプレイが現用のCH−46Eヘリの後継機として普天間基地や辺野古の新基地に配備され、北部訓練場の新ヘリパッドなど離発着可能な県内のすべての米軍基地でも運用され、県民の上空を飛行することは明らかである。

危険性が指摘されているオスプレイの沖縄配備は、米海兵隊普天間基地の一刻も早い危険性の除去・早期返還を強く求めている県民の総意を踏みにじるもので、断じて容認できない。さらに、菅内閣が主張する沖縄の「負担軽減」どころか、米軍基地の「機能強化」であり、名護市民をはじめ、沖縄県民に墜落の危険と死の恐怖を押しつける以外の何物でもない。

よって本市議会は、名護市民と県民の生命と財産、日常生活の安全と安心を守る立場から、危険極まりないオスプレイの沖縄配備計画の撤回を強く求めるものである。

以上、決議する。

平成22 年10 月15 日
沖縄県名護市議会
あて先 米国大統領、米国国防長官、米国国務長官、駐日米国大使、在沖米国総領事、米海兵隊総司令官、在日米海兵隊基地司令官、在沖米海兵隊司令官
10月15日 名護市議会第160回定例会 意見書第8号

米海兵隊・垂直離着陸機MV22 オスプレイの沖縄配備計画の撤回を求める意見書
(以下、決議書と同文)

以上、地方自治法第99 条の規定により意見書を提出する。

平成22 年10 月15 日
沖縄県名護市議会
あて先 内閣総理大臣、外務大臣、防衛大臣、沖縄及び北方対策担当大臣衆議院議長、参議院議長
10月15日 名護市議会第160回定例会 決議第9号

米軍普天間飛行場「県内移設の日米合意」の撤回を求める決議
去る5 月28 日、鳩山連立政権は、「最低でも県外移設」との公約を覆し、名護市民、沖縄県民の頭越しに、米軍普天間飛行場の移設先を「名護市のキャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域」とする日米共同声明を発表した。

その後、6月28 日にカナダのトロントで行われた日米首脳会談で菅直人首相は、日米共同声明に基づき、県内移設を約束した。

これは、県外移設を求める名護市民及び県民の意思に沿うものではなく、頭越しに行われたものであり、民主主義を踏みにじる暴挙として、また沖縄県民を愚弄するものとして到底許されるものではない。

公約の遵守と民意の尊重は政治の基本である。公約を踏みにじり、民意を裏切る政権が追い込まれることは、鳩山首相の退陣によって如実に示されている。

沖縄県内には全国の米軍専用施設の約74%が集中しており、今日まで沖縄県民は65 年以上もの間、基地負担という犠牲を強いられている。本市においても総面積の約11%を占める軍用地が存在しており、これ以上の基地負担を押し付けられることは、県民への差別的政策にほかならない。

今回の「日米合意」による普天間飛行場の辺野古への移設が進めば、基地の拡大強化と基地被害は更に増大し、これまで以上に生命の危険と騒音の被害にさらされることは明らかである。

よって、本市議会は市民の生命及び財産を守る立場から、辺野古への移設は容認できない。したがって、政府に対して名護市民、沖縄県民の総意を踏みにじる「県内移設の日米合意」に、激しい怒りを込めて抗議し、その撤回を強く求めるものである。

以上、決議する。

平成22 年10 月15 日
沖縄県名護市議会
あて先 米国大統領、駐日米国大使、米国国務長官、米国国防長官、米国国務次官補
10月15日 名護市議会第160回定例会 意見書第9号

米軍普天間飛行場「県内移設の日米合意」の撤回を求める意見書
(以下、決議書と同文)

以上、地方自治法第99 条の規定により意見書を提出する。

平成22 年10 月15 日
沖縄県名護市議会
あて先 内閣総理大臣、外務大臣、防衛大臣、内閣官房長官、沖縄及び北方対策担当大臣、参議院議長、衆議院議長、沖縄防衛局長、外務省沖縄大使、沖縄県知事
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