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2010年 |
6月20日 |
「元海兵隊員がホンネで語る=海兵隊って何やってるばー?=」ご報告 |
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写真・文 |
浦島悦子 |
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ヘリ基地いらない二見以北十区の会では6月17日夜、名護市久志支所ホールで、トークライブ「元海兵隊員がホンネで語る=海兵隊って何やってるばー?=」を開催しました。
二見以北十区は米海兵隊キャンプ・シュワブに隣接し、実弾演習の機関銃音や廃弾処理の爆音が日常的に聞こえ、実戦さながらの装備を施した米軍車両が往き来しています。隣接しながらまったく知らないフェンスの向こうの素顔を知りたいと、日本人で初めて米海兵隊に入隊し、4年間勤務した高梨公利さんを講師に迎えました。地域住民を中心に80人余が参加。司会(十区の会)や参加者の質問に高梨さんが答える一問一答形式で会を進行しました。
広島市出身で被爆3世でもある高梨さんは、子どもの頃から岩国基地の米兵たちに反感を持ち、米国を見返してやりたい思いから、日本国籍のまま米国の永住権を取り、23歳で入隊しました。それ以前に陸上自衛隊で2年間勤務したことのある彼は、日本の自衛隊と米海兵隊との違いを「アマとプロ」と表現しました。「海兵隊の新兵訓練は、上官の命令に機械的に従う人間を作るためのもの。自分の意思を持つことは許されない」
95年、高梨さんはキャンプ・シュワブに半年間配属されましたが、それはちょうど、米海兵隊員による少女暴行事件が起こり、米軍基地に反対する沖縄の島ぐるみ闘争が展開された頃でした。他の隊員の受け止め方は「多くの事件の一つ」でしかなかったと言いますが、高梨さんは怒りに震えたそうです。「沖縄で勤務したから、沖縄の実態を知った。それはとても良かったと思う」と彼は語り、「自分の話が沖縄のために役立つならとてもうれしい」と述べました。
「人を殺したことがあるのか」というかなりきつい質問もありましたが、「あるかもしれない。かもしれないというのは、見えない相手に撃った自分の弾が当ったのか当らなかったのかはわからないから」と率直に答えました。
「どうすれば沖縄から基地をなくせると思うか」という質問に対しては、「沖縄に海兵隊がいるのは戦略的な理由ではなく、沖縄は自分たちが分捕った島だという意識と、日本政府の思いやり予算だ」「自分たちは歓迎されていると思い込んでいる兵隊たちに、嫌われていることをわからせないといけない」と彼は語りました。
キャンプ・シュワブの中にある映画館やボーリング場などがほとんど利用されていないこと(隊員たちはキャンプの外で遊びたがるため)を、彼の話で初めて知りました(もったいな〜い!)。自分たちが負担しないので湯水のように使われる光熱費(留守中も付けっぱなしの冷房など)も含め、「思いやり予算」がどれほど無駄使いされているかもわかりました。
答えにくい質問もあったと思いますが、終始、誠実に、率直に答えてくださった高梨さんに感謝申し上げます。14日から4日間にわたって県内4大学、沖縄市と、強行スケジュールでトークライブを行なった高梨さんに、「次はぜひ遊びに来てね」とお誘いしました。
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トークライブの前に高梨さんを「ジュゴンの見える丘」に案内。
美しい風景に彼はとても感動していました。 |
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トークライブの様子です。 |
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終了後、高梨さんといっしょに記念写真を撮りました。 |
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