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2009年  4月11日 グアム移転協定反対・東京行動
写真・文 浦島悦子
グアム移転協定反対・東京行動
4月6〜8日、東京へ行って来ました。
 
 沖縄県議会で3月25日に採択された「名護市辺野古沿岸域の新基地建設につながるグアム移転協定に関する意見書」(全文は別掲)を日本政府に提出するために、沖縄県議会代表団5人が同協定の国会(衆院外務委員会)審議中の4月6、7日、上京。「基地の県内移設に反対する県民会議」に加盟する各市民団体も同時に上京して県議団の行動を激励することになり、私もヘリ基地反対協議会の一員として上京団(8人)に加わりました。

 6日夜、その日の日中に野党各党への協力要請を行った県議団を迎え、「グアム移転協定反対 沖縄県議会上京団に連帯する緊急集会」が都内の社会文化会館で開催され、沖縄からの上京団、沖縄選出国会議員、野党各党、沖縄に連帯する在京の市民団体など250人が参加しました。

 沖縄県議会軍事特別委員会の委員長であり上京団の団長である渡嘉敷喜喜代子さんは、「意見書は県議会与党の一部も賛成して採択された。本土のマスコミはまったく取り上げないが、これは沖縄だけの問題ではない」と訴えました。
緊急集会で報告する県議上京団団長の渡嘉敷喜代子さん。左の4人も県議団
 ヘリ基地反対協代表委員の安次富浩さんは、「北朝鮮のミサイル」は報道しても沖縄の基地については報道しないメディアの姿勢を厳しく批判。沖縄平和運動センターの山城博治さんは、石垣港への米海軍掃海艦の強行入港(3〜5日)に対し、石垣市長・市議団を先頭に市民らがゲートを5時間封鎖した抗議行動についても報告しました。
250人の参加者の前で挨拶するヘリ基地反対協代表委員の安次富浩さん
石垣島での抗議行動のあと駆けつけた平和運動センターの山城博治さん
 7日、県議団は意見書を携えて内閣府、外務省、防衛省などを訪問。私たち市民上京団と在京の支援者らは、防衛省前で横断幕を掲げて県議団にエールを送りました。「日本政府の対応は各省庁とも極めて冷淡で落ち込みそうになったが、昨日の集会や皆さんの激励で元気になった」と県議らは語り、今後も議会と県民が一緒になって、沖縄の声をしっかり伝えていくことを確認し合いました。
防衛省前で横断幕を掲げて県議団を激励(4月7日)
 8日は午前9時から午後5時まで、衆議院外務委員会を傍聴しました。

 野党側参考人として招請された伊波洋一・宜野湾市長、桜井国俊・沖縄大学学長の陳述はすばらしく、伊波さんは普天間飛行場の実態、宜野湾市民は県内移設を望んでいないことを明言、桜井さんは沖縄の歴史と現状、グアム移転協定やアセスの問題点を限られた時間で簡潔明瞭に語り、感銘を与えました。

 与党側の2人の参考人は、グアム移転協定の目的は米軍の抑止力の維持、グアムを最新鋭の戦略基地にすることだと、本音ではっきり語ったので、沖縄の負担軽減のためという大義名分がまったくのウソであることがよくわかり、その意味で面白かったです。(これらについては4月9日の「琉球新報」でも報道されています。)

 午後からの審議では、協定は国内法の上位に来るのか。日本では国会承認が必要なのに、米国では連邦議会の承認を必要としない単なる行政協定だというのは対等でなく、おかしい。協定承認後、政権が代わり政策が変わったら協定はどうなるのか、等々、野党各議員が追及しましたが、政府側の答弁に誠意は見られませんでした。

 論理では協定反対の側が勝っているのに、数で負けるという予測は悔しい限りです。外務委員会で可決され、衆議院本会議で可決されれば、参議院で否決されても、参院送付後30日で自然承認になるのです。

 しかし、私たちはあきらめてはいません。嘉手納以南の基地を返す代わりに、辺野古に新基地を造り、グアム移転経費(28億ドル)を日本に負担させる(それが実現しなければ基地も返さない)という、「沖縄の負担軽減」を騙った不当な「詐欺協定」の本質を、より多くの人々に知らせ、次期政権でこれを撤回させることは充分可能だと考えています。

 外務委員会を傍聴するのにペンとノート以外は持ち込み禁止(ノートの中も調べられた)、身体検査され、まるで囚人のような扱いに、「主権者は私たちなのに!」と腹立たしく思いました(お坊さんの袈裟まで脱げと言われ、ケンカしたことがあるそうです)。

 そんなわけで8日の写真は、傍聴を終えたあと空港に向かうまでのわずかな時間に、国会前座り込みに合流したときのものだけです。東京でも、沖縄に心を寄せて活動を続ける人たちがいることに元気をもらいました。
衆院外務委員会の傍聴について、座り込みの皆さんに報告(4月8日、国会前)
東京はちょうど桜が満開。国会周辺には桜の木がたくさんあり、私は何十年ぶりかに見るソメイヨシノの花吹雪にうっとり。沖縄のヒカンザクラも好きですが、ソメイヨシノはまた別の風情があります。残念ながら、ゆっくり桜見物、どころか、東京にいる息子に電話をかける暇もない超強行軍。8日の最終便に乗り、帰宅は午前様でした。

追記:10日の外務委員会で協定は強行採決。しかし、野党の奮闘の結果、政府は「協定に法的拘束力はない」との見解を示さざるをえなくなった(4月10日付「琉球新報」)ようです。
名護市辺野古沿岸域の新基地建設につながる
グアム移転協定に関する意見書
 在沖米海兵隊のグアム移転に関する協定については、国会に提出されているが、この協定は2006年5月に取りまとめられた再編実施のための日米ロードマップに基づく海兵隊のグアム移転、普天間飛行場の県内移設及び嘉手納飛行場より南の基地の返還などいわゆるパッケージ論を基本とし、辺野古沿岸域への新基地建設等、米軍再編計画の実施とグアム移転費用の日本負担を明確に打ち出しており、この結果、将来にわたり県民生活に深い影響を与える懸念が生じている。

 このような重大なことを地元への事前説明なしに、しかも短期間で手続を進めたことについて、本県議会初め県民は強い不信感を抱かざるを得ない。特に政府がこれまで「地元の声に耳を傾ける」としてきただけになおさらである。

 国土面積のわずか0.6%にすぎない狭隘な本県に、全国の米軍専用施設面積の約75%が集中し、基地に隣接した生活を強いられている県民の思いは、過重な基地負担の軽減であり、昨年7月18日の県議会の決議にあるように名護市辺野古沿岸域への新基地の建設に反対することである。民意を無視して締結されたこのような協定は到底県民が納得するものではなく、県民の激しい反発を招くだけである。

 よって、本県議会は、県民の生命、財産及び生活環境を守る立場から、在沖米海兵隊のグアム移転に関する協定の批准を行わず、県民の声に耳を傾け、県民の目に見える形での基地負担の軽減を早急に実現するよう強く要請する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成21年3月25日
沖縄県議会
内閣総理大臣
外務大臣
防衛大臣
沖縄及び北方対策担当大臣 あて
みなさん! 10区の会がめげないよう、 応援をおねがいします。
郵便振替 01730-9-9673 ヘリ基地いらない二見以北10区の会