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2007年  6月15日 6/5県民に銃口を向けた政府の辺野古「事前調査」抗議集会
報告
  浦島悦子
6.5集会報告
自衛艦派遣と事前調査に抗議!
 6月5日夜、那覇市の教育福祉会館大ホールにおいて、「自衛艦「ぶんご」派遣糾弾!環境アセス法違反調査糾弾! 県民に銃口を向けた政府の辺野古「事前調査」抗議集会」が開かれました。基地の県内移設に反対する県民会議の主催で、350人が参加しました。

 私たちも名護から、ヘリ基地反対協がチャーターしたバスで会場に向かいましたが、雨の中の退勤時刻と交通事故による渋滞で到着が遅れ、着いたのは、辺野古現場の海上阻止行動のドキュメント上映がほぼ終わる頃でした。

 集会の冒頭、5月19日に亡くなった「辺野古・命を守る会」代表の金城祐治さん、および6月2日に亡くなったヘリ基地反対協の初代共同代表の一人・新城春樹さんに全員で黙祷を捧げました。

 「自衛艦派遣を問う」と題して集会の基調報告を行なったのは、沖縄国際大学教授の佐藤学さん。佐藤教授は、自衛艦投入から間もない5月24日、抗議声明を発した「自衛隊の政治利用を憂慮する大学人有志(県内大学在職者20名余)」の代表の一人です。

 佐藤さんは、「1960年、日米新安保条約に対する国会包囲デモなどの反対闘争に、岸信介首相(当時。安倍晋三現首相の祖父)が自衛隊の治安出動を要請したとき、当時の赤城宗徳防衛庁長官は、国内の政治的争点に軍隊を出すべきではないと、これを拒否した。自国民に軍隊を差し向けるなど、民主主義国家にあってはならないことだからです。今回の自衛艦派遣は、20年前であれば内閣が潰れていたような出来事です。それなのに、全国メディアは全然とりあげない。危機感を持って大学人の抗議声明を出したのです」と語り、「何の法的根拠もなく自衛隊を投入することに大きな批判もなく、これが前提となれば、今後、国境紛争などに自衛隊を安易に使っていくのではないか。沖縄でその地ならしをしているとも言えます。日本の民主政治、憲法のあり方を覆すものであり、歴史の転換点にあると考えるべきです」と警鐘を鳴らしました。

 次に、ヘリ基地反対協代表委員の安次富浩さんが辺野古現地からの報告を行ない、「住民に軍隊を差し向けた新たな琉球処分だ。政府は自衛隊だけでなく、海上保安庁・県警ぐるみで官邸主導の作戦を行なってきている」と述べました。続いて、カヌー隊の面々がウェットスーツやライフジャケット姿で壇上に上がると、大きな拍手が湧きました。カヌー隊の若者の一人で、仕事を休んで大阪から駆けつけ、辺野古に滞在している高橋さんがカヌー隊への参加呼びかけを行ないました。

 友人が出演した辺野古浜でのピース・ミュージック・フェスタに参加したのが縁で、今回、初めてカヌー隊に参加したという、宜野湾市に住む若い女性・中村真理さんの「友だちや家族に伝えていくことで平和が創れる」という訴えは心に染みるものでした。

 県内各政党を代表して、社大党の糸数慶子さん、社民党の渡嘉敷きよ子さん、共産党の前田政明さんからそれぞれ挨拶を受けたあと、政府の不法・不当な行為に抗議し、説明責任を求めるとともに、新基地建設阻止への決意を表明する集会決議を参加者全員で採択しました。最後に、県民会議副代表・玉城義和さんの音頭で「がんばろう」を三唱して集会を閉じました。
以下は集会決議です。
集会決議
 遅々として進まぬ辺野古新基地建設に業を煮やした日本政府は、ついに、海上自衛隊掃海母艦「ぶんご」を辺野古に差し向け、県民を威圧するとともに、那覇防衛施設局が強引に進める、キャンプ・シュワーブ沿岸部での違法な環境現況事前調査のために、海上自衛隊潜水士をを調査機器の設置作業に動員した。

 時あたかも、沖縄では復帰35年の大きな節目を迎え、復帰の内実が厳しく問われている時期に、自衛艦を派遣し基地建設に乗り出す暴挙は、基地負担にあえぐ県民を足蹴にし、天に唾する許しがたい暴挙と厳しく糾弾されなければならない。

 そもそも掃海母艦ぶんごは、鉄砲を搭載した紛れもない「軍艦」である。沖縄が戦場でない以上、この掃海母艦派遣は、県民に鉄砲を向けるための行動と言うほかなく許されるものではない。

 しかも、那覇防衛施設局や政府は、派遣の根拠をただす県民の追求に対し、明確な答弁ができないだけでなく、予めそのことを検討すらしていなかったことが明らかになった。政府は6月1日の閣議で、「国家行政組織法の規定にある『官庁間協力』の趣旨を踏まえ実施した」との見解をとりまとめたと報じられている。明確な派遣根拠を示せず「何とでも言い繕える」という傲慢な姿勢は、久間章生防衛相が「さっぽろ雪まつり」への動員と同様だと開き直った姿勢に如実に表れている。このような閣議決定、政府見解が許されるなら、自衛隊が白昼市民運動の弾圧に乗り出すのも時間の問題と言わねばならない。事実、久間防衛相は、衆院安全保障委員会で、海上自衛隊の警備行動の可能性について「絶対にないとは言えない」と述べ、辺野古への治安出動を匂わせている。

 また、今回の海洋調査機器設置作業は、辺野古海域の珊瑚が一番発達するポイントで行われ、環境団体の調査によれば、無造作な機器の設置やワイヤーの固定によって珊瑚に甚大な被害が発生したことが明らかになっている。しかし政府はそのことを一切認めようとせず、何らの追加調査も行わず、「生きた珊瑚が大規模に破壊損傷されているとは考えていない」旨の閣議決定を行い公然と開き直っている。そうであれば、国会で追求を受けているように、設置箇所の開示と現況を県民の前に明らかにすべきである。説明責任を明らかにせず、強引な開き直りで幕引きを図ろうとする行為は、県民へのこの上ない侮蔑と言わねばならない。

 さらに、驚くべきことに、政府は、辺野古海域での現況調査に際し、県側から求められていた事前の調査計画書の提出を無視したのみならず、海自掃海母艦や潜水要員の投入について、県側に事前の連絡すら行わなかったことが明らかになった。

 これらのことを振り返るとき、政府の形振り構わぬ不法で不当な行動が明らかになってくる。私たちは県民に対するあからさまな政府の挑戦・挑発に煮えくる怒りを込めて抗議するとともに以上の事案に対する説明責任の実行を強く求める。そして同時に、あらためて県民団結のもとに、新基地建設阻止の決意を打ち固め新基地建設阻止まで闘いぬく決意を表明する。以上決議する。
2007年6月5日
自衛艦「ぶんご」派遣糾弾!環境アセス法違反調査糾弾!
県民に銃口を向けた政府の辺野古「事前調査」抗議集会
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